子供も大人も大好きなラーメン。
でも小さい子どもに市販のカップラーメンは食べさしていいのだろうか?
とちょっと不安に思う方もいますよね。
そんな時、キャラクターのついた子ども用のカップラーメンなら大丈夫!と思う人も多いと思います。
しかし、大人用のカップラーメンと何が違うのでしょうか?
では、違うところはなにか?子どもに食べさせる時に注意する点はなにか?確認しましょう。
今回はサンヨー食品のサッポロ一番「ポケモンヌードル」「サッポロ一番しょうゆ味(どんぶり)を比較してみます。
もくじ
子供用カップラーメンのメリット
子どものために作られた子ども用カップラーメンの良いところはどこでしょうか?
子供がよろこぶ
ピカチュウのパッケージになんと全20種類のコレクションシールのおまけつき!
そして具材にはとてもかわいいピカチュウのかまぼこが入っています。
パッケージも中身もとてもカラフルでかわいくて、見ただけで子どものテンションはあがりますね。
少量でちょうど良い
量を比較します。
ポケモンヌードル 38g/1食 (152kcal)
サッポロ一番しょうゆ味 74g/1食 (318kcal)
ポケモンラーメンは大人用の約半分の量で、子供が食べるにはちょうど良い量ですね。
この量だと、大人でも小腹がすいたときのおやつにも利用できますね。
子どもが喜ぶ工夫がいっぱい
少量で子どもが食べるちょうどよい量
原材料を大人用と比較
では、大人用のものとはどう違うのでしょうか?
まずは原材料を比較してみましょう。
原材料の違いは?
原材料表示を比べます。
エキス
肉や野菜などを煮だしたり分解して素材の味、香りを抽出したものです
たんぱく加水分解物
肉や野菜などを分解したアミノ酸という旨味を主体とするものです
麺
主原料はどちらも小麦・油・でん粉・塩です。
粉末卵(食感)とたんぱく加水分解物(味)の違いがありますが、これは食感や味の違いです。
スープ
サッポロ一番しょうゆ味は、チキンと醤油というシンプルな味付けですね。
ポケモンヌードルは、貝・エビ・チキン・ポーク・野菜という複雑なだしの旨味が特徴です。
かやく
スープとは逆に、サッポロ一番しょうゆ味には5種類の野菜※が入っているのに対し、ポケモンヌードルはかまぼことコーンの2種類でシンプルです。
※1食にレタス1/2個相当の食物繊維が含まれています
二つを比較すると、ラーメンの味付けが違うというだけのようですが、これはどの商品にもいえることであり、大人用と子ども用の違いとはいえないですね。
添加物の違いは?
では、食品添加物はどうでしょうか?
ポケモンヌードルは、サッポロ一番しょうゆ味には使用されていない増粘多糖類と色素が入っています。
それ以外は同じ添加物が入っていますね。
増粘多糖類は、粘度をつける添加物で天然由来のものです。
使用している色素は天然の着色料で、ピカチュウのかまぼこに必要です。
原材料の違いは味のちがい
ポケモンヌードルは着色料使用
栄養成分を大人用と比較
栄養成分でも違いを確認してみましょう。
食塩相当量は大人と同じ?
食塩相当量/1食
サッポロ一番しょうゆ味 5.1g/1食
ポケモンヌードル 2.9g/1食
ポケモンヌードルは量が少ないので1食あたりの食塩相当量は低いとわかります。
では100gあたりではどうでしょうか?
食塩相当量(全体)/100g
サッポロ一番しょうゆ味 6.9g/100g
ポケモンヌードル 7.6g/100g
同量で比較するとポケモンヌードルの方が食塩相当量が高い結果になりました。
スープの塩味はどうでしょうか?
スープの濃度
サッポロ一番しょうゆ味
3.8g/350ml(お湯)=約1.1%
ポケモンヌードル
2.0g/210ml(お湯)=約0.95%
スープだけを比較するとポケモンヌードルは塩味は強くないということがわかります。
ポケモンヌードルは、塩味は強くないものの、同量あたりの食塩量としては大人と同じですね。
栄養素がたっぷり!?
カルシウム/1食
サッポロ一番しょうゆ味 231mg/1食
ポケモンヌードル 316mg/1食
ポケモンヌードルは1食の量がサッポロ一番しょうゆ味の約半分なのに、カルシウムは大人用より多いですね。
ポケモンヌードルは栄養機能食品です。
カルシウムを添加しています。
栄養機能食品とは、特定の栄養成分の補給のために利用される食品で、栄養成分の機能を表示するものをいいます。
消費者庁HPより
ビタミンB1、B2も大人用のものと同じ量入っています。
これらのビタミン類、カルシウムは食品添加物ですが栄養強化のために添加されています。
同量比較での塩分は大人用と変わらない
栄養は強化されている
注意すべき点はなにか
子どもにカップラーメンを食べさせるときに気をつけて欲しいことがあります。
塩分を取りすぎてしまう!
一番の注意すべき点はとにかく塩分です。
食塩の取りすぎは様々な病気の根源となります。
日本人は取りすぎる傾向があるため「減塩」は健康のためには必須であり、厚生労働省が目標値を発表しています。
日本人の食塩相当量 目標量
18歳以上男性 7.5g/日 未満
18歳以上女性 6.5g/日 未満
3才~5才 3.5g/日 未満
※ポケモンヌードル 2.9g/1食
1食で目標値の80%以上を摂取してしまいます!
先ほど、ポケモンヌードルは量が少ないので食塩相当量も少ないと書きましたが、子どもはそもそも体が小さいので、目標量も少ないのです。
子供の身体の大きさから考えると少ない量ではなく、とても多い食塩量だとわかりますね。
ただ、ポケモンヌードルの塩分が高いというよりは、ラーメンという食べ物が塩分が高すぎだといえます。
食塩のほとんどがスープから
大量の食塩ですが、そのほとんどがスープに含まれています。
食塩相当量 2.9g/1食(めん・かやく/0.9g スープ/2.0g)
つまり食塩相当量の約70%はスープ由来ということです。
スープをどれだけ飲むか?で塩分の摂取量が大きく変わってきます。
大人にも言えることですが、ラーメンのスープは飲まない習慣をつけてください。
味覚形成の視点でも
子ども用のカップラーメンの中身は大人用のものとは大きく変わりません。
子どもにとっては、キャラクターの楽しさが一番の嬉しいポイントですが、ラーメンを食べるというだけなら大人用のものを取り分けてあげるのと変わらないでしょう。
ただし、この場合もお湯を多めにいれて薄めて食べさすなどの工夫をしてください。
子どものころから濃い味のものに慣れすぎないようにするということです。
濃い味を好きになると、なかなか薄味では満足しにくくなります。
将来の健康のためには、ラーメンに限らず小さい頃から塩分摂取を減らすことが重要です。
ポケモンヌードルは一般的なラーメンに比べると塩味は強くない点は安心ですが、それでもお湯を多めにいれるなどの工夫をしてみてください。
スープは全部飲まない!飲ませない!!
お湯を多めにいれて薄味でより安心
まとめ
子供用インスタントラーメンといっても、一般品と大きな違いはありません。
塩分が多いことが気になりますが、それはカップ麺に限らずラーメン全般にいえることです。
食べさせ方や食べる頻度を考えて、上手く利用していきましょう。